Q1 アルト・リコーダーって教育用楽器じゃないの?
現状、中学校などでプラスチック製のものが教育用に多数使われていますが、もともとは由緒正しい立派な木管楽器です。
この楽器のために書かれたオリジナルの名曲もたくさんあります。
Q2 木でできたリコーダーというのがあるのですか?
本来が、木製の楽器です。学校で使うプラスチック製の楽器というイメージが強いかも知れませんが、立派な木管楽器ですから、木製であって当然です。
たとえば、代表的な木管楽器であるクラリネットにも、木製の「本物」と、プラスチック製がありますが、それと同じことです。
リコーダーの場合、材質としては、黒檀(こくたん)/ツゲ/カエデなどが用いられ、それぞれに長所と短所があります。
Q3 アルト・リコーダーって、いくらぐらいするのですか?
木製の楽器は、専門の楽器製作者が手作りで制作しますので、概してやや高価ですが、1万円程度のものから20〜30万円のものまで、さまざまです。
ただ、5万円ぐらいのものは、プロがステージで使うような楽器もありますから、楽器の中では、たいへん安いほうだといえます。
プラスチック製ならば、数千円台からあります。
Q4 アルト・リコーダーの代表的なレパートリーは?
よく知られた作曲家として、18世紀前半の大作曲家、ヘンデルとテレマンが多数の伴奏つき独奏曲を書いていますし、テレマンには二重奏曲などもあります。
また、現代の作曲家たちも、この楽器に注目するようになり、ぞくぞくと新曲が作られています。
「リコーダーソロイスト」に収録された全19曲中の16曲は、この曲集のために書き下ろされた、オリジナル曲です。
Q5 小学生が使っているソプラノ・リコーダーとは、どこが違うのですか?
アルト・リコーダーは、ソプラノリコーダーより音域が5度低く、すこし大型になります。
音色もずっとやわらかで、深みのある音がします。
ソプラノ・リコーダーの、音の明るさや鋭さも一つの個性ですが、アルト・リコーダーが大作曲家たちにも、もっとも愛されました。
バロック時代のイタリアでは、「フラウト・ドルチェ」(静かなフルート)という名で親しまれていました。
Q6 フルートやサキソフォンなど、他の楽器と比べて、どんな特長がありますか。
まず第一に、発音が容易な(誰にでも簡単に音が出せる)ことです。
息を吹き込めば、とりあえず誰でも音が鳴らせます。
低い音には深みがあり、中音域は肌触りがよく、高音域は澄んだ音色です。
また、他の楽器に比べて、音を出すために必要な息の量が、たいへん少なくてすみ、体への負担が小さく、音を出すための特別なトレーニングが不要です。
そして何よりも、音量が大きすぎないので、ご自宅の部屋で吹いてもまったく大丈夫です。
指づかいも覚えやすく、演奏ポジションの移動もありませんので、どんなかたでも、ある程度の演奏は、必ず、すぐにできるようになります。
もちろん、レッスンを進めて、演奏技量を高めていけば、極めて芸術性の高い演奏を行なうことまで可能です。
Q7 じゃあ、いま流行りのオカリナと同じような感じ?
似たところもありますが、違う点も多いのです。
オカリナに比べて、リコーダーはずっと音程が正確ですから、芸術的表現には、はるかに向いています。
そして、音楽の歴史の中で早くから中心的な地位をしめていた楽器ですので、西洋音楽の大作曲家の手になるオリジナル作品がたくさんあるという点でも、オカリナとは比較になりません。
リコーダーは、オカリナに比べはるかに古くから全ヨーロッパで愛好されていたことから、伝統的な背景が違うと言えます。
ただし、必ずしもどちらが優れているという問題ではありませんが。
Q8 ではアルト・リコーダーの短所は何でしょうか。
長所と裏腹ですが、あまり大きな音がしませんので、人前で演奏するときには、迫力が不足する感じられるケースがあります。あまり大きな会場での演奏には向きません。
また、劇的でダイナミックな表現にも、あまり向いていませんが、しっとりした味わいのある楽器です。
しかし、最大の短所は、「多くのかたに学校用・子供用のチープな楽器だと誤解されている」ということでしょう。
本格的なすばらしい楽器であることが、あまり広く知られていないのです。
Q9 リコーダーにも、プロの演奏家というのがいるのですか。
たくさんおられます。
1970年代に、もっとも活躍したフランス・ブリュッヘンが特に有名で、CDもたくさん出ています。
ミカラ・ペトリという天才的な女性リコーダー奏者も、さきごろ来日してNHKで演奏会が放映されました。
日本にも、多数のプロ奏者がおいでで、多くは音楽大学で後進の指導に当たりつつ、演奏活動を行なっておられます。
代表的な奏者として、山岡重治さん、花岡和生さん、向江昭雅さん、篠原理華さんなどが挙げられます。
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